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橿原考古学研究所附属博物館3、縄文時代の道具、土偶
縄文時代晩期の橿原遺跡から出土した動物の骨など縄文時代後期(約4,000年前)より以前の遺跡は、奈良県下では山間部に集中している。木津川水系の各河川がつくる谷や、吉野川水系の谷に広がった縄文遺跡は、安定した食用植物と動物・魚類によって、豊かな生活が保障されていた。同じ頃の奈良盆地は、沼沢地から乾燥した平野へと変化しているところだった。居住に不向きな盆地中央を避け、縁辺部の扇状地に遺跡が散在している。...
View Article橿原考古学研究所附属博物館4、縄文時代から弥生時代へ
縄文晩期から弥生前期への遺跡の移り変わり耕地を開き水利を管理する水稲農耕は、縄文時代晩期後半に列島西部の沿岸地域に到来した。しばらくの定着期間の後に、本州北端にまで広がっていく。奈良盆地での弥生時代の始まりは、縄文ムラの生活圏のはずれに移住してきた弥生ムラが、縄文人との交流の中で、縄文ムラを弥生ムラに変化させながら進んでいった。その様子が、縄文晩期から弥生前期への遺跡の移り変わりを見るとわかる。弥生...
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